静岡市清水区の弁護士の浅井裕貴です。
ここでは、任意整理(月々の返済額減額交渉)についてご説明申し上げます。
〇任意整理
任意整理とは
借金を返していく方法として、もっともポピュラーなのが、任意整理です。
任意整理とは、現時点での借金の残高を計算し、月々返済できる金額まで返済額を落とし、
その代わりに、返済期間を延ばすというものです。
一定の収入がある方については、月々返済できる金額というのがあるはずです。
その月々返済できる金額まで落とすことによって、借金を返済していきます。
たとえば、Aさんが、とある金融業者から、100万円を借りたとします。
はじめの契約は、5万円の20回払いだったとしましょう。
(わかりやすいように、利息は0%ということにします。)。
40万円を返済したところで、Aさんの給料が下がり、
毎月5万円を返すのが苦しくなったとします。
現時点での借金の残高は60万円です。
現時点で、Aさんは、毎月5万円は無理だけれども、
毎月2万円なら支払えるという場合、5万円の12回払いから、
2万円の30回払いに変えてもらう交渉をします。
もちろん、交渉なので、相手方(お金を貸した人)が承諾しなければいけません。
しかし、私の感覚では、60回払い(5年)までであれば、交渉に乗ってくる金融業者が多いという印象です。
つまり、今の例でいえば、1万円の60回払いでも了解する業者がいるというわけです。
ちなみに、極端な業者ですと、100回払いでも了解することがあります。
もちろん、断固として交渉に応じない業者もいます。
そういう業者にあたった場合には、あきらめるしかありません。
任意整理に応じる義務は、金融業者にはないからです。
ただ、交渉に応じない業者はそこまで多くないので、定期収入があれば、任意整理を選択する意味は十分にあります。
弁護士に相談するメリット
①交渉成立の可能性が高い
弁護士は、依頼者様の収入と支出の状態を伺います。
伺った結果をもとに、月々いくらなら無理なく支払えそうかという計算をいたします。
計算をもとに、金融業者と交渉します。
金融業者からすれば、「弁護士が計算しているのであるから、
ある程度は見込みが立っているのであろう」と解釈してくれます。
そのため、弁護士が間に入った方が、金融業者も交渉のテーブルについてくれやすく、
また、交渉成立の可能性が上がるのです。
さらに、弁護士は、交渉のプロでもあります。
その意味でも交渉成立の可能性は高まります。
②過払金を見逃さない
弁護士は、任意整理を含め、借金に関する案件を受任した場合、
必ず、金融業者に対し「取引履歴」の開示を求めます。
「取引履歴」とは、貸付と借入の一覧表です。
開示を求められた場合、金融業者は、必ず開示しなければなりません(貸金業法19条の2)。
「取引履歴」の開示を受けた弁護士は、利息制限法に基づいて、
取引の計算をしなおします。
すると、実際の借金の額は、依頼者様が思っていたよりも安くなることがあります。
稀に、借金どころか、過払金でプラスになっており、むしろ金融業者に請求をすることすらあります。
しかし、昨今は、過払金の存在にお気づきでない方が多いです。
そのため、たとえ借金の方が多いとお考えでも、念のため、弁護士を通して、
過払金の有無をチェックした方がよいのです。
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