民法改正講義案14(経過規定4)

4 旧法で成立した定型取引は、新法でも有効

【改正付則第三十三条】
1 新法第五百四十八条の二から第五百四十八条の四までの規定は、
施行日前に締結された定型取引(新法第五百四十八条の二第一項に規定する定型取引をいう。)に
係る契約についても、適用する。ただし、旧法の規定によって生じた効力を妨げない。
2 前項の規定は、同項に規定する契約の当事者の一方(契約又は法律の規定により
解除権を現に行使することができる者を除く。)により反対の意思の表示が書面でされた場合
(その内容を記録した電磁的記録によってされた場合を含む。)には、適用しない。
3 前項に規定する反対の意思の表示は、施行日前にしなければならない。

(1)解説

新法施行日前であっても、新法施行日後に定型取引にあたる場合には、新法が適用されます。適用を免れたければ、書面によって反対の意思表示をしなければならなりません。
ただし、解除権を持っている場合には、解除権しか行使できません。解除権を持っていて、今の契約に不服がある場合には、解除をして契約を終了させるべきという考えです。