弊所FAQ2~弁護士が就けば御本人は裁判に来ないことが多い~

不定期に、私が良くいただく質問に対しお答えしていきます。
なお、あくまで私個人の意見・見解であり、弁護士会としての意見・見解ではありませんので、ご了承ください。

Q 某有名人と、某雑誌の裁判において、某有名人の方は裁判所に来なかったと聞きました。本人が裁判所に来なくても大丈夫なのでしょうか。

A 民事訴訟の場合、弁護士に依頼している場合には、弁護士さえ裁判所に行けば大丈夫なことが多いです。ご本人は来る必要がないことが多いのです。

【解説】

「FAQ」は「FAQ」でも、ここ数週間で良く聞かれる質問です。某有名人の方が、裁判の第1回目に裁判所にお越しにならなかったので、びっくりした方が多いようです。

しかし、弁護士に依頼している場合、弁護士さえ裁判所に行けば十分です。特に、裁判の第1回目で、ご本人が行くことは極めて稀です。なぜなら、裁判の第1回目は、書類の確認で終わってしまうことが多いため、ご本人が行く意味が乏しいからです。

裁判の第1回目でwebを使わない場合、イメージとしては、以下のような流れになるでしょう。厳密にいうと、若干端折っていますが、イメージをお伝えしたいので、御容赦ください。

①裁判官「それでは開廷します。原告は、訴状を陳述しますね?」
②原告側弁護士「はい。」
※「はい」と言った時点で、内容を全て口頭で話したものと扱われます。
③裁判官「被告は、答弁書を陳述しますね?」
④被告側弁護士「はい。」
⑤裁判官「では、次回期日を決めましょう。〇月〇日〇時はいかがですか?」
⑥原告側弁護士・被告側弁護士「大丈夫です。」
⑦裁判官「それでは、本日は閉廷します。」

①~⑦まで5分もかからないでしょう。一部報道によると、某有名人と某雑誌との裁判の第1回目は、4分で終わったと聞いております。

このようなかんじなので、ご本人が行くまでもないのです。

私の経験上、裁判所にご本人が行く場合としては、
Ⅰ 正式な証人尋問として、ご本人が呼ばれた場合(正確には、ご本人の場合は「証人尋問」ではなく、「当事者尋問」と言いますが、イメージのために「証人尋問」と記載します。)
Ⅱ 正式な証人尋問ではないものの、裁判官が、ご本人からお話を伺いたいと思った場合
Ⅲ 和解の話が成立間近であり、ご本人が弁護士と同席した方が、和解成立しやすいと思われた場合
が挙げられます。

ちなみに、Ⅰは公開法廷で行うのが原則ですが、ⅡⅢは、むしろ非公開の場でやることが多いです。
少なくとも私はⅡⅢを公開法廷で行ったことはありません。

ということで、ご本人が裁判所に来ることは、むしろ珍しいことであるというお話でした。
仮に、某有名人と某雑誌との裁判の第2回の裁判が公開の法廷で行われるとしても、やはり、某有名人の方が裁判所にお越しになる確率は低いと思います。