民法改正講義案14(経過規定1)

1施行日前の債権でも、施行日以降なら更新・完成猶予あり

(1) はじめに

今日から、経過規定の説明です。経過規定に「旧法」「新法」と書かれているので、このブログでは、2020年3月31日までの民法を「旧法」といい、2020年4月1日以降の民法を「新法」と呼んできました。

新法の施行日は2020年4月1日です。つまり、原則は、2020年3月31日までは旧法が適用され、2020年4月1日からは新法が適用されます。

したがって、例外を抑えておく方が良いと思います。

(2)解説

【改正付則10条2項】
施行日前に旧法第百四十七条に規定する時効の中断の事由又は
旧法第百五十八条から第百六十一条までに規定する時効の停止の事由が生じた場合における
これらの事由の効力については、なお従前の例による。

条文だけ読むと、2020年3月31日までに発生した債権ならば当然であろうという感覚を持つと思います。
しかし、これしか規定していないということは、2020年3月31日より前に発生した債権であっても、2020年4月1日以降、更新・完成猶予が適用されるという意味なのです。

(3)例

要するに、2020年3月31日より前に発生した債権であっても、4月1日以降は協議による完成猶予をやることが可能という意味です。

浅井裕貴弁護士(静岡県弁護士会)

静岡市清水区出身の弁護士。一橋大学・中央大学法科大学院卒業、静岡県弁護士会所属。ネットの誹謗中傷・発信者情報開示請求(意見照会・トレント対応を含む)、相続・遺言、交通事故案件に注力。基本情報技術者の知見を活かし、IT・インターネット分野の法律問題に対応している。