静岡市清水区で法律事務所を経営している、弁護士の浅井裕貴です。

ここでは、調停離婚についてご説明します。
私としては、調停離婚を強くお勧めします。離婚を考えている方は、ご一考ください。

〇調停離婚

弁護士に依頼するか否か迷っているような状態では、調停をおすすめいたします。

まず、調停の基本的な流れをご説明いたします。

  1. 夫婦双方が家庭裁判所に出向く。
  2. 初回に限り、数分だけ、夫婦が同じ部屋で調停の説明を受ける(弁護士が就いている場合、説明が省略されることが多い。)。
  3. 夫婦双方が、それぞれ別の控室に案内される。
  4. 夫婦のいずれか一方が調停室に呼び出される。
  5. 調停室で、調停委員(年配の男女2人)に話をする。
  6. 呼ばれた方が調停室を出る。
  7. 夫婦のもう一方が、調停室に入る。
  8. 夫婦のもう一方が、調停委員に話をする。話が終わったら調停室を出る。
  9. 以下、4~8を繰り返す。
  10. ある程度出入りを繰り返したら、その日の調停は終了。また別の日に「3」から繰り返す(次回は、概ね1~2か月後)。
  11. 何日か調停を経て、合意ができたか、合意ができないことが明確になった場合に、夫婦双方が同じ部屋に入って、合意内容を確認するか、合意できないことを確認する。
  12. 合意ができた場合には調停成立であり、離婚成立。合意ができなかった場合には、裁判を起こせるようになる(起こすのは義務ではないので、起こすか起こさないかは自由。)。
  13. 合意ができた場合には、「調停調書」という、正式な文書が作られる。「調停調書」が作られると、文言によっては、裁判をしなくても強制執行ができるようになる。

こうやって見ると、基本的には、口頭で話すだけなので、弁護士が不要なようにも見えるかも知れません。
確かに、調停は、裁判ほどルールが厳しくありません。
また、実際に何があったかという事情を説明する場合には、ご本人に話していただく方が、
説得力が増します。たとえ、弁護士がどんなに丁寧に聞き取りをしても、ご本人以上に
ご事情を理解している人間は存在しないからです。

しかし、調停委員さんは、法律の専門家ではないという点がリスクをはらみます。
つまり、「12」や「13」の場面で問題になりやすいのです。
たとえば、紛争解決を急ぐあまり、あまりに低額な金額で合意をするように勧めることがあると聞きますし、
現に安い金額で合意してしまったという方の相談を何件も受けてきました。
もっとも、金額が安いというだけであれば、ご自身も数字自体は理解して合意しているので、まだ諦めがつくかも知れません。

さらに、せっかく調停調書を作ったのに、強制執行できない文言を使ってしまっていたという例も
聞いております。
たとえば、
(ア)「AはBに対し、慰謝料として100万円を支払う」と
(イ)「AはBに対し、慰謝料として100万円の支払い義務があることを認める」では、
違いが出ます。

アならば、かなりの高確率で強制執行ができる文言です。
しかし、イの場合、おそらく強制執行はできないでしょう。
(細かい説明は省略します。)
ご自身は、「イ」だけでも、当然強制執行ができるとお考えになっていたはずです。
強制執行ができないと分かったときのショックは大きいでしょう。

したがって、少なくとも、「調停調書」を作る段階では、弁護士がいた方がよいです。
ただ、調停は短いと1回で成立することもありますし、そもそも、合意に至るまでには、
法的解釈を話さなければならない場面もあります。
法的解釈については、弁護士の方がうまく話せます。

ですから、法テラスを使ってでも、調停には毎回弁護士に同席してもらった方が無難です。
法テラスを使っても弁護士費用の負担が重いという場合、まとまりそうになった段階だけでも、
弁護士に相談して(相談だけなら安く済みます)、
「本当にこのような条件でまとめてよいか」と確認した方がよいでしょう。
決して、おひとりの判断で、合意をしないことをお勧めします。

 

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