まずは罹災(りさい)証明書の取得から

台風15号に遭われた皆様におかれましては、改めて心よりお見舞い申し上げます。

台風15号に限らず、災害に遭われた場合、皆様が気になるのは、どのような支援が受けられるのかということだと思います。

支援内容をまとめたものは、以下のとおりです(弁護士永野海先生のウェブサイトから。)。

まずは、一番左の列を縦にご覧ください。
「一部損壊」から、「全壊」「(長期避難世帯)」まで8つのレベルに分かれていることにお気づきだと思います。
支援は、このレベルに応じて変わってきます。

そして、このレベルを認定するのが、罹災証明書(りさいしょうめいしょ)なのです。罹災証明書でレベルの認定を受けたら、あとは、その行を見ていくと、受けられる可能性のある支援が分かります。

たとえば、罹災証明書で「準半壊」と認定された場合、行を右に見ていくと、まず、「応急修理制度」として、最大31万8000円の支援が受けられる可能性があることが分かります。しかし、それ以外は空欄ばかりなので、あとはもらえるお金がなさそうということが分かります。

もし、「一部損壊」ですと、行を右にみてもほぼ空欄ばかりで、その他支援金は、なさそうです。

逆に、「中規模半壊」となると、行を右に見ると「応急修理制度」から最大65万5000円の支援が受けられるかもしれないということが分かります。そのうえ、「加算支援金」として、修理の際に50万円が追加される可能性がありそうということが分かります。

このように、罹災証明書のレベルで、支援を受けられそうな金額が見えてきます。支援を受けられそうな金額が分かると、今後どのような手段を検討するかも見えてきます。
たとえば、足りない分のお金を借りて完全に修理するか、修理を諦めて売却するかなどが、見えてきます。

したがって、罹災証明書が支援を受ける第一歩です。

「そうはいっても、罹災証明書申請ってなんとなく面倒くさそう」と思われるかも知れません。

そんなことはありません。A4用紙1枚に必要事項を記載し、身分証明書のコピーを同封して、市役所に送るだけです。
同じ世帯の方であれば、委任状なしで申請できます。たとえば、ご高齢のお父様名義の不動産に、お父様と同居されている子が、床上浸水の被害に遭ったとします。この場合、お父様が罹災証明書を申請するのが原則です。しかし、同居されている子も委任状なしで罹災証明書を申請できます。

さらに、委任状の様式も簡素なので、たとえば、東京で暮らしている別居の子も、委任状と身分証明書(お父様と別居の子2人分)のコピーがあれば、罹災証明書を申請できます。

もっというと、本人の同意さえあれば、支援者が代筆することは差し支えありません。したがって、ケアマネさんや民生委員さんが、お客様の同意を得て、罹災証明書を代筆し、お客様の同意を得て保険証などのコピーをもらって罹災証明書を申請することも可能です。

そして、罹災証明書を申請すると、後日、市役所の方が被災状況を見にきてくれます(稀に、見にこないまま罹災証明書が発行されたというお話も伺いますが、原則としては見にきてくれます。)。見にきてくれたあとは、罹災証明書の発行を待つだけです。

これだけです。罹災証明書を取得して損になることは一切ありません。そのため、「とりあえず罹災証明書を申請しておこう。」というくらいの気持ちでよいので、まずは、罹災証明書を申請してください。

支援を受けるには、まず罹災証明書の申請からなのです。