民事IT裁判FAQ1~必要なスペックは?~
本日から、何回か民事IT裁判についてQ&A形式で投稿したいと思います。
当然のことながら、私の私見も含みますので、御承知おきください。
Q 裁判所からIT裁判の打診を受けました。自分のパソコンがIT裁判に対応しているのか、不安です。
A 基本的に、カメラとマイクがついているパソコンなら、大丈夫でしょう。不安であれば、裁判所に接続テストを打診してください。
【解説】
「弁護士向けフェーズ1対応マニュアル」(日弁連会員専用ページに掲載)によると、IT裁判に必要なパソコンのスペックが記載されています。
ただ、決して高度なスペックは要求されていません。
事実上、カメラ・マイク・スピーカーがついているパソコンであれば、IT裁判には対応可能と思われます。
もし、スペックに不安を覚える場合、裁判所に接続テストを打診すると良いと思います。
接続テストをして、無事に動画の送受信ができれば、一安心といえます。
なお、裁判所は有線接続を推奨しています。しかし、弊事務所において、無線で接続したところ、問題なくIT裁判をすることができました。
なので、無線接続しかない事務所様や、これ以上LANケーブルを増やしたくない事務所様でも、IT裁判をすることはできると思います。
(繰り返しとなりますが、無線接続は裁判所非推奨です。お試しの際には、自己責任でお願いします。)
さらに、無線接続できるのであれば、スマホやタブレットでもできるのではないかという疑問が出てくると思います。
実は、私もタブレットでIT裁判に参加したことがあります。そうすると、タブレットで画面を見つつ、ノートパソコンでメモを取れると考えたからです。
実際、動画の送受信には全く問題ありませんでした。
しかし、一度、裁判所からTeams上で、文字入力を求められたことがありました。
タブレットで、画面を見つつ、文字入力をするというのは、意外と難しいので、難儀した記憶があります。
つまり、スマホやタブレットでも動画の送受信はスムースに行くものの、文字入力など、その他の行動の際に、戸惑うことがあると思います。
そのため、私としては、お勧めできません。
ということで、カメラ・マイク・スピーカーがついているパソコンであれば、有線・無線を問わず、IT裁判に参加できるのではないかという話でした。