静岡市清水区で法律事務所を経営している、弁護士の浅井裕貴です。

このページでは、インターネット関係においてよくあるご質問にお答えします。

より詳細な内容に興味を持ってくださった場合には、発信者情報開示請求(書き込み削除・IP開示)のページもご覧ください。

Q)インターネットの掲示板に、誹謗中傷を書かれました。何か対策はありますか。

A)誹謗中傷の書込を削除すること(送信防止)、書込者を特定して(発信者情報開示)、損害賠償請求をすることが考えられます。

Q)書込者が分からなくても、削除請求や書込者特定ができるのでしょうか。

A)「プロバイダ責任制限法」に基づいて対応すれば、書込者が分からなくても、「送信防止請求」や「発信者情報開示請求」ができる場合があります。

Q)なぜ、書込者が分からなくても、「送信防止請求」ができる場合があるといえるのですか。

A)インターネットの掲示板には、必ず、掲示板の管理人がいます。書込者が分からなくても、掲示板の管理人が分かることは多いです。そこで、掲示板の管理人に、削除依頼をすればよいのです。

Q)掲示板の管理人は、そう簡単に削除依頼に応じてくれるのでしょうか。

A)プロバイダ責任制限法3条2項1号において、「他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由」があれば、削除しても良いと定められています。つまり、完璧に立証しなくても、「信じるに足りる相当」な証拠さえ揃えれば、削除に応じてくれるはずです。

Q)それでも、削除に応じてもらえなかった場合はどうでしょうか。

A)裁判所に訴えて、削除してもらいます。

Q)裁判となると、時間がかかるのではないでしょうか。削除されるまでに時間がかかると、誹謗中傷の書き込みが拡散しそうで怖いです。

A)確かに、普通の訴訟で行うと、時間がかかります。そこで、「仮処分」という方法で、できるだけ早く削除してもらうようにいたします。

Q)次に、書込者が分からなくても、なぜ書込者特定ができる場合があるといえるのでしょうか。インターネットは匿名の世界ではないのでしょうか。

A)確かに、インターネットでは、そう簡単に書込者を特定することはできません。しかし、手順を踏めば、書込者を特定することができるのです。

Q)どのような手順でしょうか。

A)一言でいうと、インターネットのプロバイダに個人情報を開示してもらうのです。インターネットに接続する際、ほぼ全員が、プロバイダ(例:OCNさん等)と契約します。ほとんどのプロバイダは有料なので、料金回収のため、契約者の個人情報を把握しています。その個人情報を開示してもらいます。

Q) 「契約者の個人情報」ですか?そうすると、インターネットカフェで誹謗中傷の書き込みがなされた場合、インターネットカフェの運営会社しか分からないということでしょうか。

A) 実は、そうなのです。法律を駆使しても、プロバイダとの契約者をたどるところまでしかできません。ただし、大抵のインターネットカフェは、個人情報の確認をしています。新規入会の際には、身分証明書の提示を求められることが多くなりました。そのため、裁判の結果、運営会社の名前が出てきた場合には、運営会社に協力を求めて、書込者の特定をお願いすることもあります。インターネットカフェ内では、別途IPアドレスを割り振っているので、特定可能なことがあります。

Q)どのようにすれば、プロバイダに個人情報を開示してもらえるのでしょうか。そもそも、掲示板の書込みを見ても、誰がどのプロバイダを使っているかは、分かりませんよね?

A)掲示板の管理人は、書込者のIPアドレスとタイムスタンプを把握していることがほとんどです。そこで、まず、掲示板の管理人に対し、書込者の「IPアドレス」と「タイムスタンプ」を開示するよう求めます。

「IPアドレス」とは、インターネット上の住所みたいなものです。郵便で情報をやりとりする際には、住所が必要です。インターネット上で情報をやり取りするには、IPアドレスが必要なのです。プロバイダからIPアドレスをもらうことによって、インターネットが使えるようになります。IPアドレスを、専用の検索サイトで検索すると、プロバイダが分かります。そこで、プロバイダに対し、「このIPアドレスを使っている人を教えてくれ」と依頼するのです。そうすると、個人情報が分かるというわけです。

Q)「タイムスタンプ」の話はどこに行ったのですか。

A)実は、本物の住所と異なり、IPアドレスは、時間ごとに変わることが多いです。つまり、今日、「○○」というIPアドレスを使っていた人がAさんでも、明日はBさんが使っていることがあります。そこで、個人を特定するには、時間も特定しなければなりません。そこで、時間を特定するべく、「タイムスタンプ」も掲示板の管理人に開示するよう求める必要があるのです。なお、「タイムスタンプ」というと大袈裟に聞こえますが、要するに、時刻表示です。

したがって、先ほどのQ&Aを正確に表記すれば、「このタイムスタンプに記載された時間に」「このIPアドレスを使っている人を教えてくれ」とプロバイダにお願いすることになります。

Q)そんな簡単に教えてもらえるのでしょうか。

A)実は、プロバイダ責任制限法4条1号によって、プロバイダは「権利が侵害されたことが明らか」で、かつ「正当な理由」がある場合に限って個人情報を開示しても良いと定められています(削除と異なります)。「正当な理由」は、「損害賠償請求をするため」ということで認められやすいです。しかし、「権利が侵害されたことが明らか」というハードルはかなり高いようで、結局、プロバイダから教えてもらえないことがほとんどです。

Q)教えてもらえなかったら、どうすれば良いのでしょうか。

A)やはり、裁判をするしかありません。裁判所で、「権利が侵害されたことが明らか」と認定してもらえれば、プロバイダも安心して個人情報を開示できるのです。

 

Q)では、削除と書込者特定の流れを、もう一度教えてください。

A) ①掲示板の管理人に対し、削除とIPアドレス・タイムスタンプの開示を求める。

②プロバイダに、個人情報の開示を求める。

Q)ということは、掲示板の管理人に対しても、開示請求する訳ですね。

A)そのとおりです。IPアドレスとタイムスタンプも、個人情報ですから、削除とは異なりそう簡単には教えてもらえません。そのため、削除に応じてもらえたとしても、①の段階から裁判が必要になる可能性もあります。

Q)SNSで誹謗中傷を受けました。やはり、上記と同じような手順をたどるのでしょうか。

A) SNSの場合、既に書込者が特定できていることが多いです。そのため、いきなり書込者に対して削除請求や損害賠償請求をすればいいのです。匿名アカウントやなりすましなどで、書込者が特定できない場合には、上記と同じ手順をたどることになります。

Q) SNSにせよ、掲示板にせよ、外国の法人が運営していることが多いですよね。外国の法人が運営している場合であっても、日本で裁判できるのでしょうか。

A) 民事訴訟法を駆使すると、日本で裁判ができる場合があります。外国法人が絡んでいても、まずは、ご相談ください。

 

 

 

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