【法改正速報】健診情報の共有先に医療保険者等を追加―地域医療介護総合確保法施行規則を改正・公布即日施行/自衛隊法施行規則・総務省組織規則も改正(2026年10月16日)
対象期間:2026年10月9日〜10月16日(前回の速報で取り上げた事項を除きます)。報告件数3件(いずれも省令の公布)。第222回国会(臨時会)では、内閣法制局の集計(令和8年10月14日現在)で成立件数は0件です。
1. 地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和8年厚生労働省令第148号)【省令・公布・施行】
- 公布:令和8年10月16日(官報号外第227号)。施行:附則「この省令は、公布の日から施行する。」
- 根拠:地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第64号)第12条の3第1項及び第2項。
- 内容1(電子カルテ情報共有サービスの提供先の追加):法第12条の3第2項は、機構又は連合会が、電子診療録等情報の利用に関する患者の同意が得られた場合その他厚生労働省令で定める場合に、「当該患者に医療を提供する医師その他厚生労働省令で定める者」(医師等)の求めに応じて情報を提供し、又は閲覧させる仕組みです。改正後の第19条の7は、この「厚生労働省令で定める者」に、歯科医師・薬剤師に加えて「健診情報提供等対象医療保険者等」を追加しました。これは、介護保険法第7条第7項に規定する医療保険者又は後期高齢者医療広域連合(医療保険者等)であって、「健康診査又は健康診断を受けた者が当該健康診査又は健康診断を受けた時点において当該医療保険者等の医療保険加入者」であるものをいいます。
- 内容2(提供・閲覧の範囲と場面):健診情報提供等対象医療保険者等への提供又は閲覧は、新設の第19条の4第5号の情報(健康診査又は健康診断に関する情報)のうち、当該医療保険者等の医療保険加入者に係るもので、「医師等に対し提供すること又は医師等が閲覧することにより、国民に対する良質かつ適切な医療の効率的な提供に資するものに限る。」についてのみ行うとされました(第19条の5第5項)。また、法第12条の3第2項の「厚生労働省令で定める場合」(第19条の6)に、「電子診療録等情報の利用(前条第五項の規定による医師等に対する提供又は医師等による閲覧に係るものに限る。)に関する健康診査又は健康診断を受けた者の同意が得られた場合」が加わりました(従来の「人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき」は第2号として存置)。
- 内容3(情報の範囲):電子診療録等情報(第19条の4)に第5号「健康診査又は健康診断に関する情報」を新設し、第3号ニを「アレルギーに関する情報」から「アレルギー反応その他薬剤等への曝露により生ずる医療の提供に当たって注意を要する反応に関する情報」に改めました。国民による閲覧(第19条の5第2項第6号)と、医師等(健診情報提供等対象医療保険者等を除く。)への提供・閲覧(同条第4項第7号)の対象にも、健康診査又は健康診断に関する情報が、それぞれ「国民に対する良質かつ適切な医療の効率的な提供に資するものに限る。」との限定付きで加わりました。
- 内容4(送付方法):処方箋・電子診療録等情報の提供の方法を、「厚生労働大臣が定める情報の送付方法」から、「電子処方箋管理サービス」又は「電子カルテ情報共有サービス」(医療情報基盤・診療報酬審査支払機構法第18条第1項第3号イからホまで又は同項第4号各号に掲げる業務等、又は法第35条第2項各号又は第3項各号に掲げる業務において使用する電子情報処理組織として定義)を使用する方法に改めました(第9条、第10条第2項、第13条、第15条、第16条、第18条、第19条、第19条の3、第19条の5第3項)。
- 実務上のポイント:健康診査又は健康診断に関する情報について、受診者の同意が得られた場合等(第19条の6)に、受診時点の医療保険者等が電子カルテ情報共有サービスを通じて提供を受け、又は閲覧できる範囲が省令で定められました。医療機関・保険者の個人情報の取扱いに関わる改正です。
- 出典:官報 令和8年10月16日号外第227号3〜5頁 https://www.kanpo.go.jp/20261016/20261016g00227/20261016g002270003f.html / e-Gov法令検索(法律) https://laws.e-gov.go.jp/law/401AC0000000064 / e-Gov法令検索(施行規則) https://laws.e-gov.go.jp/law/401M50000100034
2. 自衛隊法施行規則の一部を改正する省令(令和8年防衛省令第26号)【省令・公布・施行】
- 公布:令和8年10月16日(官報号外第227号)。施行:附則第1項「この省令は、公布の日から施行する。」
- 根拠:自衛隊法(昭和29年法律第165号)第33条(服制)。
- 内容:自衛官等の服制を定める別表を改正。陸上自衛官の作業外被(別表第二(一)イ)は、地質を「緑色、茶色及び黒色又はこれらの類似色の迷彩模様」から「灰色」の織物に、襟を「ステン襟」から「スタンド襟」に改め、作業帽は「円筒型」から「八角筒型」(あごひもを付ける)に改めました。航空自衛官の短靴(別表第四(一)イ)は「別表第二(一)イの短靴と同じとする。」から「黒色の革製とし、形状は、図のとおりとする。」に改められました。このほか、陸曹・空曹候補者き章の着装に関する備考、防衛大学校・防衛医科大学校の学生(別表第五)の作業帽、陸上自衛隊高等工科学校の生徒(別表第五の二)の作業外被・作業帽の規定(いずれも従来の製式を各別表に書き下すもの)などが改正されています。
- 経過措置:施行の際現に陸上自衛官が使用し又は貸与のため保管されている改正前の作業外被及び作業帽、航空自衛官の短靴(改正前別表第四(一)イ)、陸上自衛隊高等工科学校の生徒の作業帽は、「当分の間、これを用いることができる。」(附則第2項)。
- 実務上のポイント:一般の事業者への直接の影響はありません。
- 出典:官報 令和8年10月16日号外第227号5〜13頁 https://www.kanpo.go.jp/20261016/20261016g00227/20261016g002270005f.html / e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329M50000002040
3. 総務省組織規則の一部を改正する省令(令和8年総務省令第118号)【省令・公布】
- 公布:令和8年10月16日(官報号外第227号)。施行:令和8年11月2日(附則)。
- 内容:行政評価局総務課地方業務室、管区行政評価局の総務行政相談部及び管理官並びに沖縄行政評価事務所の管理官の所掌事務を改正。第18条第2項第1号イでは評価の対象となる政策に「防災庁」の政策を加え、政策評価の定義に「防災庁設置法(令和八年法律第六十一号)第五条第二項の規定による評価」を加えました。第225条第15号、第231条第1項第1号及び第269条の2第1項第1号では、「政策評価に関する各府省、デジタル庁及び防災庁の事務の総括」に改めました。復興庁が廃止されるまでの間の読替え規定(附則第10条、第16条〜第18条)も同様に改めています。
- 実務上のポイント:総務省の内部組織に関する改正で、一般の事業者への直接の影響はありません。
- 出典:官報 令和8年10月16日号外第227号1〜3頁 https://www.kanpo.go.jp/20261016/20261016g00227/20261016g002270001f.html / e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413M60000008001
出典
- 官報 令和8年10月16日号外第227号 https://www.kanpo.go.jp/20261016/20261016g00227/20261016g002270001f.html
- 内閣法制局「最近の法律・条約」 https://www.clb.go.jp/recent-laws/
- 衆議院「第222回国会 議案の一覧」 https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/menu.htm
- e-Gov法令検索 地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律 https://laws.e-gov.go.jp/law/401AC0000000064
- e-Gov法令検索 同法施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/401M50000100034
- e-Gov法令検索 自衛隊法施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/329M50000002040
- e-Gov法令検索 総務省組織規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/413M60000008001

