【法改正速報】電気通信事業法関係の電気通信番号計画の変更案に意見募集―電話転送サービスの本人確認を厳格化/改正地方自治法(公金収納)の下位法令が公布・施行(2026年9月24日)

対象期間:2026年9月24日〜9月25日。
報告件数:2件(いずれも下位法令=告示・省令レベルの動きであり、法律の成立・公布・施行ではありません)。
参考事項:6件。

前提(確認結果)

  • 国会は閉会中です。第221回国会(特別会、令和8年2月18日〜7月25日)の議案は「閉会中審査」の状態であり、対象期間中に成立した法律案はありません(衆議院「議案」)。
  • 総務省「新規制定・改正法令(法律)」に掲載された直近の法律公布は令和8年7月31日であり、2026年9月に公布された法律はありません。
  • したがって対象期間中に「改正法の成立」「改正法の公布」はありません。以下は施行および下位法令に関する動きです。

1 電気通信番号計画の一部を変更する告示案に対する意見募集(電気通信事業法関係)

区分:告示案の意見募集(公表日 令和8年9月24日)。法律の成立・公布・施行ではありません。

概要:電話転送役務を提供する際の本人特定事項の確認方法に係る規定を変更するものです。令和9年4月1日から、自然人については非対面取引における画像送信・写しの送付による確認を原則廃止し、ICチップ非搭載の本人確認書類については偽造防止措置が講じられた書類の原本送付等に限定、法人については写しによる確認を不可とし原本に限定する内容とされています。

背景:犯罪収益移転防止法施行規則の改正(令和8年内閣府・総務省・法務省・財務省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省令第1号)との整合を図るものです。

意見募集期間:令和8年9月25日〜10月26日(郵送は消印有効)。担当は総務省総合通信基盤局電気通信事業部電気通信技術システム課番号企画室。総務省は「寄せられた意見を踏まえて速やかに電気通信番号計画の変更を行う予定」としています。

施行日(適用開始):変更後の確認方法の適用開始は令和9年4月1日とされています。告示の変更日自体は未定(原典に記載なし)。

実務上のポイント:電話転送サービスは、特殊詐欺・違法サイト・名義貸し等の事案で連絡先として用いられ、発信者情報開示請求や契約者特定の調査において実務上しばしば問題となります。本人確認が原本主義へ厳格化されることで、今後の契約者特定の実効性に影響し得ます。他方、提供事業者側では非対面での受付フローの見直しが必要となります。

未確認事項:電気通信番号計画の根拠となる電気通信事業法の条文番号、および変更される項・別表の具体的な位置は、当該報道資料に記載がなく原典未確認です。

出典:総務省 報道資料「電気通信番号計画の一部を変更する告示案に対する意見募集」(令和8年9月24日)

2 地方税共同機構による地方公金の収納事務に係る安全性及び信頼性の確保に必要な基準等が公布・施行(改正地方自治法の下位法令)

区分:省令・告示の公布・施行(令和8年9月24日)。法律そのものの施行ではありません。

概要:地方税共同機構が特定歳入等を収納する際に確保すべき「安全性及び信頼性の確保に必要な基準」を定めるもので、特定歳入等および関連情報の取扱いにおける安全性確保と、委託先に求める役務が規定されています。地方自治法第243条の2の7第4項の規定に基づき、地方税法施行規則の規定を地方自治法施行規則として読み替えて適用する場合の総務省令として制定されています。総務省は同資料で「本日公布・施行されました」としています。

意見募集の経過:令和8年7月23日から8月26日まで意見募集が行われ、14件の意見が提出されています。

関連(既報):同じ9月24日に、地方自治法の一部を改正する法律(令和6年法律第65号)のうち公金収納事務のデジタル化に関する規定が施行されています(本カテゴリ2026年9月24日付記事で既報)。本件はその下位法令に当たります。

実務上のポイント:地方公金の収納事務が地方税共同機構(eLTAX)経由で行われる際の安全管理基準が明文化されました。自治体側の委託・再委託関係や、収納代行事業者の安全管理措置の水準に関わります。インターネット関連業務への直接の影響は限定的ですが、公金収納のデジタル化に伴う個人情報・決済情報の取扱いという点では関連します。

未確認事項:告示の番号および適用開始日の具体的な記載は当該報道資料になく原典未確認です。官報(令和8年9月24日 本紙第1794号・号外第211号)の記事本文は、インターネット版官報の個別ページが取得できないため未確認です。

出典:総務省 報道資料「地方税共同機構による地方公金の収納事務に係る安全性及び信頼性の確保に必要な基準(案)等に対する意見募集の結果」(令和8年9月24日)

参考(対象期間中に確認した事項/今回の報告対象外)

  • 総務省「新規制定・改正法令(政令)」:直近の政令公布は令和8年9月16日(政令第281号・第282号・第297号)であり、9月24日・25日の政令公布は確認されていません。
  • 総務省「新規制定・改正法令(省令)」:令和8年9月24日に端末設備等規則の一部を改正する省令(令和8年総務省令第111号、施行 令和9年4月1日)が公布されています(本カテゴリ2026年9月24日付記事で既報)。
  • 総務省(自治税務局)令和8年9月24日:地方税法施行規則第三条の三の二第三項に規定する情報通信の技術の利用における安全性及び信頼性を確保するために必要な基準の一部を改正する告示(案)等に対する意見募集の結果が公表されています。
  • 個人情報保護委員会:9月24日の新着は採用情報のみで、改正個人情報保護法(令和8年法律第56号)の政令・規則整備に関する新たな公表はありません(直近は9月16日の第369回委員会。本カテゴリ2026年9月17日付記事で既報)。
  • 法務省・文化庁・消費者庁・経済産業省・デジタル庁:9月24日・25日に、法律の成立・公布・施行に関する新着情報は確認されていません(著作権法・特定商取引法・消費者契約法の新たな動きを含む)。なおデジタル庁は9月24日に大臣等の交代式を公表していますが、法改正ではありません。
  • インターネット版官報:令和8年9月24日(本紙第1794号、号外第211号)、9月25日(本紙第1795号、号外第212号)が発行されていますが、個別記事の本文を取得できず、掲載法令の内容は原典未確認です。
  • 内閣法制局「最近成立した法律」:掲載情報は令和8年8月5日現在(閣法64件・衆法等14件成立)で更新されておらず、9月以降の新たな成立は掲載されていません。

出典

浅井裕貴弁護士(静岡県弁護士会)

静岡市清水区出身の弁護士。一橋大学・中央大学法科大学院卒業、静岡県弁護士会所属。ネットの誹謗中傷・発信者情報開示請求(意見照会・トレント対応を含む)、相続・遺言、交通事故案件に注力。基本情報技術者の知見を活かし、IT・インターネット分野の法律問題に対応している。