【法改正速報】改正地域公共交通活性化再生法の関係政省令が10月16日施行/道路運送法施行規則改正(自家用有償旅客運送の実施主体に都道府県等を追加)も同日施行(2026年10月18日)
対象期間:2026年10月11日〜10月18日。報告件数5件(法律の一部施行1件、政令の施行1件、省令・命令の施行3件)。いずれも令和8年10月16日に施行されました。1〜4は、同日施行の地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律(令和8年法律第35号)に関連する規定です。5は、自家用有償旅客運送を行うことができる者の範囲などを改める道路運送法施行規則等の改正です。
第222回国会(臨時会、令和8年10月5日〜)では、内閣法制局の集計(令和8年10月14日現在)で法律の成立件数は0件です。衆議院の議案一覧でも、今国会の法律案はいずれも審議中と表示されています。
1. 地方税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第2号)附則第1条第12号に掲げる規定【法律・一部施行】
- 公布:令和8年3月31日(令和8年法律第2号)。施行:令和8年10月16日。附則第1条第12号は、施行日を「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第三十五号)の施行の日」と定めており、同法の施行期日は令和8年10月16日です(令和8年政令第269号)。
- 内容:地方税法附則で引用する地域公共交通の活性化及び再生に関する法律第2条の号の番号を改めるものです。附則第10条第7項(鉄道事業再構築事業に係る不動産の取得に対して「不動産取得税を課することができない」とする規定)と、現行の附則第15条第16項(鉄道事業再構築事業に係る家屋・償却資産の固定資産税等の課税標準の特例)では「第二条第九号」が「第二条第十号」に、現行の附則第15条第43項(道路運送高度化事業の用に供する電気自動車の充電設備に係る特例)では「第二条第七号」が「第二条第八号」に改められました。
- 実務上のポイント:改正の内容は、引用する号の番号の変更にとどまります。
- 出典:e-Gov法令検索 地方税法 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 / 内閣法制局「令和8年1月1日から現在までに公布された法律」 https://www.clb.go.jp/recent-laws/promulgation_law/id=5122
2. 租税特別措置法施行令及び物資の流通の効率化に関する法律施行令の一部を改正する政令(令和8年政令第270号)【政令・施行】
- 公布:令和8年9月4日(官報号外第198号)。施行:令和8年10月16日。附則は「この政令は、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律の施行の日(令和八年十月十六日)から施行する。」と定めています。
- 内容:租税特別措置法施行令第43条の4(登記の税率の軽減を受ける旅客鉄道事業の用に供する土地又は建物の範囲)中「第二条第九号」を「第二条第十号」に、物資の流通の効率化に関する法律施行令第12条第2項ただし書(貨客運送効率化事業を含む流通業務総合効率化事業の主務大臣)中「第二条第十二号」を「第二条第十五号」に改めます。いずれも地域公共交通の活性化及び再生に関する法律第2条の号の引用を改めるものです。
- 出典:官報 令和8年9月4日号外第198号2頁 https://www.kanpo.go.jp/20260904/20260904g00198/20260904g001980002f.html / e-Gov法令検索 租税特別措置法施行令 https://laws.e-gov.go.jp/law/332CO0000000043 / 物資の流通の効率化に関する法律施行令 https://laws.e-gov.go.jp/law/417CO0000000298
3. 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和8年国土交通省令第74号)【省令・施行】
- 公布:令和8年9月18日(官報号外第209号)。施行:令和8年10月16日(附則第1項)。
- 内容:改正法で設けられた2つの事業について、施行規則第2章に第7節「自動車地域旅客運送サービス再構築事業」(第32条の2〜第32条の9)と第8節「海上運送利便確保事業」(第32条の10〜第32条の14)を新設し、実施計画の記載事項、認定・変更認定の申請書の記載事項、認定を要しない軽微な変更(実施予定期間の6月以内の変更等)などを定めます。自動車地域旅客運送サービス再構築事業は、休止・廃止され又はそのおそれがあるバス路線等における運送を、地方公共団体が選定した者に、人員派遣等のあっせんその他の支援を行って提供させる事業です(法第2条第12号)。海上運送利便確保事業は、一般旅客定期航路事業に係る航路のうち、旅客船の法定の検査に伴い人の運送が一時的に休止することで地域住民の日常生活又は社会生活への影響が生ずるおそれがあるものについて、地方公共団体が選定した者に、休止期間中の人の運送を実施させるなどして利用者の利便を確保する事業です(同条第13号)。
- 両事業で地域旅客運送サービスの提供等を行う者を地方公共団体が選定する方法は、公募とされます。ただし、「協議会が組織されている場合には協議会における協議を、協議会が組織されていない場合には関係する公共交通事業者等その他の当該地方公共団体が必要と認める者との協議を行い、当該協議が調った場合においては、公募をしないで選定することができる。」とされています(第9条の2・第9条の3を新設)。これに伴い、従来の第9条の2〜第9条の4は第9条の4〜第9条の6に繰り下げられ、法第2条の号の番号の変更に合わせて引用が改められました。
- 準備行為:改正後の法第26条の4第2項又は第26条の8第2項の認定を受けようとする地方公共団体は、施行前でも申請書その他必要な書類を国土交通大臣に提出して、準備行為を行うことができるとされています(附則第2項)。
- 出典:官報 令和8年9月18日号外第209号55頁以下 https://www.kanpo.go.jp/20260918/20260918g00209/20260918g002090055f.html / e-Gov法令検索 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/419M60000800080
4. 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく道路運送高度化実施計画、地域旅客運送サービス継続実施計画、貨客運送効率化実施計画、地域公共交通利便増進実施計画及び新地域旅客運送事業計画の認定に係る都道府県公安委員会の意見の聴取に関する命令の一部を改正する命令(令和8年内閣府・国土交通省令第5号)【命令・施行】
- 公布:令和8年9月18日(官報号外第209号)。施行:令和8年10月16日。附則は「この命令は、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律(令和八年法律第三十五号)の施行の日(令和八年十月十六日)から施行する。」と定めています。
- 内容:国土交通大臣が都道府県公安委員会に意見を求める対象に、自動車地域旅客運送サービス再構築実施計画の認定の申請(法第26条の4第1項)とその変更の認定の申請を加えます(第1条〜第5条)。関係公安委員会は、書面の送付を受けた日から20日以内(一定の場合は14日以内)に意見を提出するものとされています(第2条)。題名は「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく道路運送高度化実施計画等の認定に係る都道府県公安委員会の意見の聴取に関する命令」に改められました。
- 出典:官報 令和8年9月18日号外第209号21頁 https://www.kanpo.go.jp/20260918/20260918g00209/20260918g002090021f.html / e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/419M60000802002
5. 道路運送法施行規則及び国土交通省関係国家戦略特別区域法施行規則の一部を改正する省令(令和8年国土交通省令第75号)【省令・施行】
- 公布:令和8年9月18日(官報号外第209号)。施行:令和8年10月16日(附則第1条)。
- 内容(道路運送法施行規則):①自家用有償旅客運送を行うことができる者(道路運送法第78条第2号の国土交通省令で定める者)に、都道府県(「一又は複数の市町村の区域内で自家用有償旅客運送を行うことについて当該市町村と協議が調つたものに限る。」)、地方自治法第284条第1項に規定する一部事務組合又は広域連合、「地方公共団体が意思決定に関与している法人であつて、旅客の運送以外の事業による利益を活用して当該運送を実施するものとして適当であると国土交通大臣が認めるもの」を加えます(第48条)。②福祉有償運送の対象者に、児童福祉法第4条第2項に規定する障害児を加えます(第49条第2号ニ)。③登録申請書の記載事項と軽微な事項の変更の届出の対象に、事務所ごとの「同時に運行する自家用有償旅客運送自動車の最大の数」を加えます(第51条の2第3号、第51条の13第1項第5号)。④特定事務所ごとに選任する運行管理の責任者の数の算定の基礎を、「当該特定事務所が運行を管理する自家用有償旅客運送自動車の数」から「当該特定事務所ごとの同時に運行する自家用有償旅客運送自動車の最大の数」に改めます(第51条の17第2項。この数を20(法第23条第1項の運行管理者を責任者として選任する場合は40)で除し、1未満の端数を切り捨てた数に1を加えた数以上を選任)。このほか、地域公共交通会議の構成員(第4条の2)、旅客から収受する対価の公示方法(第51条の14)などを改めます。
- 経過措置:施行の際現に登録を受けている自家用有償旅客運送者は、新第51条の13第1項第5号の規定にかかわらず、道路運送法第79条の7第3項の届出を要しません(附則第2条第1項)。新第51条の17第2項は、施行の際現に特定事務所ごとに選任している責任者の数の下限については適用されず(同条第2項)、新しい算定方法の適用を受けようとする者は、特定事務所ごとの同時に運行する自家用有償旅客運送自動車の最大の数を届け出なければなりません(同条第3項)。このほか、登録簿の様式に関する経過措置(附則第2条第4項)があり、国家戦略特別区域法による自家用有償観光旅客等運送についても、同様の経過措置が置かれています(附則第3条)。
- 実務上のポイント:自家用有償旅客運送の担い手に都道府県・一部事務組合等が加わり、運行管理の責任者の必要数は同時運行の最大数を基礎に算定されます。既存の登録者は、新しい算定方法を使うには届出が必要です。
- 出典:官報 令和8年9月18日号外第209号72頁以下 https://www.kanpo.go.jp/20260918/20260918g00209/20260918g002090072f.html / e-Gov法令検索 道路運送法施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000800075 / 国土交通省関係国家戦略特別区域法施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/426M60000800033
出典
- 内閣法制局「最近の法律・条約」 https://www.clb.go.jp/recent-laws/
- 内閣法制局「令和8年1月1日から現在までに公布された法律」 https://www.clb.go.jp/recent-laws/promulgation_law/id=5122
- 衆議院「第222回国会 議案の一覧」 https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/menu.htm
- 官報 令和8年9月4日号外第198号 https://www.kanpo.go.jp/20260904/20260904g00198/20260904g001980002f.html
- 官報 令和8年9月18日号外第209号(21頁) https://www.kanpo.go.jp/20260918/20260918g00209/20260918g002090021f.html
- 官報 令和8年9月18日号外第209号(55頁) https://www.kanpo.go.jp/20260918/20260918g00209/20260918g002090055f.html
- 官報 令和8年9月18日号外第209号(72頁) https://www.kanpo.go.jp/20260918/20260918g00209/20260918g002090072f.html
- e-Gov法令検索 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律 https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000059
- e-Gov法令検索 地方税法 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226
- e-Gov法令検索 道路運送法施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000800075
- e-Gov法令検索 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律施行規則 https://laws.e-gov.go.jp/law/419M60000800080

