【法改正速報】入管法等改正法(在留手数料引上げ・JESTA)の施行期日政令を閣議決定/AIと弁護士法72条の新ガイドライン(2026年8月25日)

対象期間:2026年8月21日〜8月26日。報告件数2件(法改正の動き1件/参考1件)。対象期間中、法律の「成立」「公布」「施行」は公的機関サイト上で確認されませんでした。8月25日の定例閣議で、令和8年入管法等改正法(在留資格手数料の上限引上げ・JESTA創設)の施行期日を定める政令が決定されています(具体的な施行日は原典未確認)。あわせて、8月21日に法務省がAI等法務業務支援サービスと弁護士法第72条の関係に関する新ガイドラインを公表しました。

1.令和8年入管法等改正法の施行期日を定める政令を閣議決定

  • 法律名:出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律(略称:令和8年入管法等改正法/令和8年法律第32号)
  • 区分:施行期日を定める政令の閣議決定(2026年8月25日・定例閣議)
  • 施行日:原典未確認(後記のとおり)

改正法は令和8年5月29日に成立し、同年6月5日に公布されています。内容は、
(1) 在留資格の変更許可・永住許可等に係る手数料の上限額の引上げ、
(2) JESTA(電子渡航認証制度)の創設等です。

施行期日は法律上、(1)については「令和9年3月31日までの間において政令で定める日」、(2)については「令和11年3月31日までの間において政令で定める日」とされていました。2026年8月25日の定例閣議で、この施行期日を定める政令(法務省所管)が決定されています。

施行日について(未確認)
具体的な期日は原典未確認です。インターネット版官報および法務省・出入国在留管理庁の公式ページでは、本稿作成時点で政令番号および施行日を確認できませんでした。閣議案件名のみ首相官邸の公表資料で確認しています。推測による補完は行っていません。

実務上のポイント
外国人の在留手続を扱う案件では、手数料引上げの施行日が確定することが、依頼者への費用見積りや申請タイミングの助言に直結します。JESTAは訪日外国人のオンライン事前認証制度であり、外国人雇用・インバウンド関連事業者からの相談にも影響します。官報公布を待って施行日を確定的に押さえる必要があります。

出典:出入国在留管理庁「令和8年入管法等改正法について」首相官邸「令和8年8月25日(火)定例閣議案件」

2.【参考】AI等法務業務支援サービスと弁護士法第72条に関する新ガイドライン公表(法務省)

区分:ガイドライン(法令解釈指針)の公表。2026年8月21日。法改正そのものではありませんが、インターネット・AI関連業務への影響が大きいため参考として掲載します。

法務省は「AI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係に係るガイドライン」等を公表しました。令和5年8月公表の既存ガイドライン(AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係)を補完・拡充するものと位置づけられ、あわせてAI利活用による法務業務の将来像を見据えたルールメイキングの継続検討ロードマップも公表されています。検討は法務副大臣の下に設置されたタスクフォースが担当しました。

実務上のポイント
リーガルテック・AI法務サービスと非弁行為(弁護士法第72条)との境界に関する最新の行政解釈です。事務所内でのAI利用の適法性判断、リーガルテック事業者からの適法性相談、AI事業者の利用規約レビュー等に直結します。

出典:法務省「AI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係に係るガイドライン等の公表について」

3.その他の確認結果

  • 8月25日の定例閣議では、上記のほか政令6件(科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律施行令、令和8年熊本地震に係る激甚災害指定政令、デジタル庁組織令、地方自治法施行令及び公職選挙法施行令、出入国管理及び難民認定法施行令等、自衛隊法施行令の各一部改正)が決定されています。
  • インターネット関連法(情報流通プラットフォーム対処法、個人情報保護法、著作権法、電気通信事業法、特定商取引法)について、対象期間中の新たな成立・公布・施行は、総務省・個人情報保護委員会・文化庁・消費者庁・デジタル庁・経済産業省の各公式サイトで確認した限り、ありませんでした。
  • インターネット版官報およびe-Gov法令検索は、自動取得が技術的に制限されており(robots.txt・動的表示)、本稿では官報原典による直接確認ができていません。この点は「原典未確認」として明記しています。

出典

浅井裕貴弁護士(静岡県弁護士会)

静岡市清水区出身の弁護士。一橋大学・中央大学法科大学院卒業、静岡県弁護士会所属。ネットの誹謗中傷・発信者情報開示請求(意見照会・トレント対応を含む)、相続・遺言、交通事故案件に注力。基本情報技術者の知見を活かし、IT・インターネット分野の法律問題に対応している。