【法改正速報】生活道路の法定速度を30km/hに引下げ・道路交通法施行令改正が施行(2026年9月1日)

対象期間:2026年8月30日〜9月1日(前回報告:8月29日)。報告件数:1件(施行1件)。

1.道路交通法施行令の一部を改正する政令(令和6年政令第248号)

区分・年月日:施行/2026年(令和8年)9月1日
公布日:2024年(令和6年)7月26日
※本件は「法律」の改正ではなく「政令」(道路交通法施行令)の改正である点にご留意ください。

改正の概要

道路交通法施行令(昭和35年政令第270号)第11条が改正され、中央線・車両通行帯が設けられておらず、往復の方向別に分離もされていない一般道路(いわゆる「生活道路」)を通行する自動車の法定最高速度が、時速60キロメートルから時速30キロメートルに引き下げられました。

次の道路については、従前どおり法定最高速度は時速60キロメートルです。

  • 中央線または車両通行帯が設けられた一般道路
  • 中央分離帯等により往復の方向別に分離された一般道路
  • 高速自動車国道の本線車道以外の部分
  • 自動車専用道路

なお、同政令のうち横断歩道等の設置方法に係る改正規定は、公布日(令和6年7月26日)に施行済みです。

実務上のポイント

  • 道路標識・道路標示により最高速度が指定されている道路では、改正後も指定速度が優先します。
  • 交通事故の過失割合(民事)、および速度超過を前提とする刑事事件(道路交通法第22条第1項違反、過失運転致死傷における危険性の評価)の判断枠組みが、事故日が2026年9月1日以降か否かで変わります。
  • 係属中・新規受任の交通事故案件では、事故日と現場の道路形状(中央線・車両通行帯の有無)の確認が必要です。
  • インターネット関連業務への直接の影響はありません。

2.確認したうえで「該当なし」とした事項

  • 法律の成立:第221回国会は令和8年7月25日に閉会しており、対象期間中の法律の成立はありません。
  • 法律の公布:内閣法制局「令和8年1月1日から現在までに公布された法律」で確認できる最新は令和8年法律第78号(令和8年7月31日公布)です。ただし同ページの掲載は令和8年8月5日現在の情報です。
  • 法律の施行:e-Gov法令検索の更新法令一覧(2026年8月31日・9月1日)に法律は含まれず、政令・府省令のみでした。
  • インターネット関連法(個人情報保護法、著作権法、電気通信事業法、情報流通プラットフォーム対処法、特定商取引法、刑法のネット関連規定、AI関連法制):対象期間中の成立・公布・施行の動きは確認されませんでした。

3.原典未確認の事項

  • 9月1日付でe-Gov法令検索上の更新が確認された労働安全衛生関係の府省令(有機溶剤中毒予防規則、特定化学物質障害予防規則、粉じん障害防止規則、鉛中毒予防規則、作業環境測定法施行規則等)については、厚生労働省サイト上で9月1日施行分を説明するページを確認できず、改正内容は原典未確認です。
  • インターネット版官報(kanpo.go.jp)の各号の本文ページは、クローラ制限により自動取得ができませんでした。本記事の内容は、e-Gov法令検索および所管省庁(警察庁)の公式ページで裏取りしています。

出典

浅井裕貴弁護士(静岡県弁護士会)

静岡市清水区出身の弁護士。一橋大学・中央大学法科大学院卒業、静岡県弁護士会所属。ネットの誹謗中傷・発信者情報開示請求(意見照会・トレント対応を含む)、相続・遺言、交通事故案件に注力。基本情報技術者の知見を活かし、IT・インターネット分野の法律問題に対応している。