離婚後共同親権になるだけで現状は変わる!?弁護士が誤解を解きます。

Q 現在は、離婚前です。現状は、○○な状態です。離婚後共同親権になりさえすれば、この○○な状態が変わるのでしょうか。

A 残念ですが、おそらく変わらないと思います。なぜなら、離婚前の今も、共同親権だからです。離婚前共同親権の状態が○○であれば、離婚後共同親権でも○○なままでしょう。

【解説】

○○については、「面会」「監護者」など、思いつくものを入れてください。
もちろん、養育費など、若干の例外はあります(婚姻費用に法定婚姻費用という制度はないですが、法定養育費という制度はできました。)。

しかし、大半の事柄には合致するはずです。

さて、意外と忘れがちなのですが、離婚前は、原則として、法改正前からずっと共同親権です。
もちろん、法改正後も、離婚前は共同親権です。
今回法改正があったのは、離婚後の共同親権制度の創設にすぎません。

したがって、離婚前の共同親権下において生じている○○な状態が、離婚後共同親権になったというだけで、劇的に変わることは考えにくいです。

たとえば、離婚前に監護者指定の裁判で敗訴し、お子様を引き取れなかった場合、離婚後共同親権になったからといって、自動的にお子様を引き取れるわけではありません。

あるいは、離婚前に面会交流の裁判を起こして、何らかの結論が出た場合、離婚共同親権になっただけでは、同じような面会状況になることが想定されます。

つまり、もし、離婚後に何か状況を変えたければ、別途、何か有利な事情が生じるということが必要です。
離婚後共同親権になっただけでは、不十分であることが多いでしょう。

ということで、離婚後共同親権になっただけでは、離婚前共同親権下での状況を変えることは難しいというお話でした。

浅井裕貴弁護士(静岡県弁護士会)

静岡市清水区出身の弁護士。一橋大学・中央大学法科大学院卒業、静岡県弁護士会所属。ネットの誹謗中傷・発信者情報開示請求(意見照会・トレント対応を含む)、相続・遺言、交通事故案件に注力。基本情報技術者の知見を活かし、IT・インターネット分野の法律問題に対応している。